色圖問答(色図問答)

色圖問答は「いろずもんどう」と言って、現在では「色図問答」の漢字表記が一般的です。色圖問答は1873〜76年に発行された明治時代の小学生4年生向けの学校教科書です。1873年日本では明治6年で1867年の大政奉還、1868年の戊辰戦争、1871年の廃藩置県、1877年西南戦争。世界では1861年のアメリカ南北戦争、1869年のスエズ運河海通、1871年ドイツ帝国成立。また、文化史では1870年のヘリングの心理四原色、1867年のノーベルがダイナマイト発明、1879年のエジソンが白熱電灯発明の時代でした。

色圖問答は明治時代の教育制度の「学制」が発布されたことにより、できた小学4年生向けの教科書です。その名前の通り、いくつかの質問とそれに対しての答えのやり取りが書かれています。もちろん色を勉強する教科書です。例えば「光の色は何色から何色からなっているのですかー?」「7色ですよー」「ではその7色はそれぞれ何色ですかー?」のような内容です。

現在、色を学ぶとしたら教科は「芸術」「美術」「図工」といったジャンルでしょうが、1973年当時では現在の「理科」「科学」のジャンルであった様子です。

この色圖問答、入手困難ですが、私は2冊持っています。東京の神田神保町にある「神田古書店街」で見つけます。140年近く前の本(古書)ですので、私はコレクションとしています。3冊目との出会いがあれば、またご縁だと思います。

江戸時代が終わり、明治維新の文明開化、「早く西洋に追い付き早く肩を並べたい。」そんな日本の希望が込められた想いがある教科書を大切にしていきたいと思っています。