1888〜1967年 スイスの芸術家で教育者であったヨハネス・イッテンはドイツのバウハウスで色彩教育に携わった後、スイスに戻りチューリッヒ市立工芸学校の校長となりスイスの工芸界に影響を与えた人物です。色彩文化としてのイッテンは「色彩の芸術」の中で色彩調和論を展開し、色相環を時計の針の関係のように色彩調和を説明しました。ダイアードは時計でいう12時と6時や3時と9時のように向かい合っている関係の配色、トライアドは12時と4時と8時のような正三角形となる配色、テトラードは1時と4時と7時と10時のように正方形となる配色、ペンタードは正五角形、ヘクサードは正六角形(実際には白黒の無彩色を入れる場合は正方形)となるように、配色技法(色の秩序を考えた組み合わせ)を考案しました。日本ではPCCS(日本色研配色体系)の全24色相で同じく時計のようにして、次の配色技法は何かという問題を色彩検定でよく出題されるので、イッテンという人物と配色技法の種類は覚えておきたい。